教科書
テンペラ絵具のつくり方
実演ページ「卵テンペラ絵具を作る」
① 材料と道具
・顔料(チタニウムホワイト、ローシェンナ)
・鶏卵 1個
・ダンマル樹脂溶液(鶏卵に対し半容量)
・リンシードオイル(鶏卵に対し半容量)
・ふた付広口瓶 1ヶ
※ダンマル樹脂溶液は調合用材料として市販されているもの(33%溶液)を用いてください。仕上げ用ワニス(タブロー)は、濃度が異なります。
② 卵テンペラメディウムを作る
鶏卵を瓶に割り入れ、卵黄と卵白が完全に混ざるまで便をふります。
1.5倍容量と、倍容量に当たる位置にも印を付けます。
1.5倍容量の印までダンマル樹脂溶液を注ぎ、倍容量の印までリンシードオイルを注ぎます。
瓶を強く振り、内容物を撹拌します。
一見して混ざり合った段階で止めず、継続して最低3分間は振り続けます。
③ 顔料と練り合わせる
顔料(チタニウムホワイト)をパレット上に出します。
顔料の山に水をごく少量注ぎ、ペインティングナイフで混ぜ合わせます。
この時、艶が出るほど水を加えてはいけません。
④ 卵テンペラメディウムを加える
油絵具程度の艶と滑らかさが得られるまで、卵テンペラメディウムを少量ずつ加えながらペインティングナイフで練り合わせます。練りが足りないと描き心地に影響が出ます。
顔料種により吸い込むメディウムの量が異なります。
たとえば、実演ページのインプリミトゥーラに用いるローシェンナはチタニウムホワイトよりも倍近くのメディウムを必要とします。
⑤ 保存
テンペラ絵具は密閉して水分の蒸発を防ぎ、なるべく1日で使い切りましょう。
メディウムは瓶のまま冷蔵庫で保存します。
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